となり

 

 

隣の芝生は青い、隣の花は赤いという諺がある。 

隣とはどこの「となり」なのだろうか。

なにの「となり」なのだろうか。

ひとつのものが、ただひとつのものだけとして居ることは難しい。

 

どこかを描くとき、なにかを描くとき、それは同時に、

それらとは別のモノを描いているときである。

どこかを歩く私は、どこかを通るだれかである。

 

なにものかに出会うとき、

出会ったもの同士の間でおこる出来事はどのようなものか。

そこでは単純なのかもしれないことが複雑に交叉している。

 

 

 

 

2018.5.15-20

グループ展示-ART EDUCATION EXIBITION-
The Artcomplex Center of Tokyo

 

野村 紀子